昨今、コロナが収束して、海外へ行く方も増えています。そんな中、企業も海外出張を増やしています。海外出張が決まってから実際に行くまでには、通常の業務を行いながら短い期間で準備する必要があります。海外出張が決まって準備しなければいけないことを順序立てて、簡単に紹介させていただきます。このステップを踏むことで、出張がスムーズかつ効果的に遂行できるでしょう。
1.ビザとパスポート
目的地国のビザ要件を確認し、必要なビザを申請・取得します。必要ならば、ビザ申請書類を提出することが求められます。観光目的であれば、取得が容易な観光ビザや無査証で入国が可能なのですが、ビジネス目的の場合は商用ビザや就労ビザの取得が必要な場合がありますので、注意が必要です。
また、ありがちなのが、パスポートの期限が切れていた、ということです。必ずパスポートが有効期限内であることを確認し、必要であれば更新手続きを行います。
ビザとパスポートが原因で海外出張に行けない、行くチャンスを失う、ということは今後のキャリアにとっても、ネガティブです。一番最初に確認するようにしましょう。
2.予算と経費
次に海外出張が決まったら、出張の予算を設定し、航空券、宿泊、食事、交通手段、ビザ申請料などを含めた予想経費を計画します。経費の請求に必要なレシートや請求書の整理方法を確認し、会社の方針に従って支出を記録します。会社の方針でイレギュラーなことがないかも確認しておくと良いでしょう。
海外出張が決まって、通常の業務が忙しいことを理由に、ギリギリまで計画を立てない方がいますが、何としても計画を立てる時間を確保してください。会社としてもどのような出張であるかを事前に確認する必要があるため、ビザとパスポートの次に計画作りに着手することをお勧めします。
3.ロジスティクスと交通手段
次に、航空券を予約し、フライトスケジュールや乗継の詳細を把握します。また、出発前に搭乗券を印刷または保存します。現地での移動手段(レンタカー、公共交通機関、タクシー)を検討し、予約や情報収集を行います。
空港に着いてから、どのように移動するかも検討しておくと良いでしょう。現地の海外駐在員にお世話になる場合には、彼らに必ずお土産を準備することも忘れずにしましょう。
4.宿泊
宿泊施設を予約し、予約確認書を保存します。また、チェックインの手続きや特別なリクエストが必要か確認します。
出張中、日中は動き回り、疲弊することが予想されます。宿泊施設の周辺エリアについても、十分に調べておき、イメージしておくことで、海外出張中の負担を軽減することができます。
5.通信
最近では、ポータルWIFIなどが空港で簡単に借りることができます。海外出張中には、万が一のアクシデントがあれば、すぐに通信できることが必要です。そのため、現地での通信手段を確保しておきます。国際ローミングの設定や、現地でのSIMカードの購入、Wi-Fiアクセスについて調査します。
重要な連絡先やアプリケーションをスマートフォンにインストールし、バッテリーの充電とバックアップを確保します。
6.仕事関連の準備
一番最初に思いつくかもしれませんが、海外出張の目的やスケジュール、会議やプレゼンテーションに必要な資料を改めて整理します。
必要な仕事用具(ラップトップ、モバイルデバイス、書類)についても確認し、バックアップを取ります。
7.旅行保険
必要であれば、旅行保険を購入し、保険証書を持参します。これには医療、持ち物の保険、キャンセル保険などが含まれる場合があります。
8.現地の情報
目的地国の地図、現地通貨、言語、文化、緊急時の連絡先(大使館、緊急医療)について情報を収集します。現地のビジネス慣習やマナーについて調査し、適切な対応を心がけます。
現地のビジネス慣習やマナーを事前に学んでおくことはマストです。折角、海外まで出張して、ビジネス慣習やマナーができていないことで、評価を下げることは避けなければいけません。
9.荷物
必要な物品をパッキングし、適切な衣類、靴、ビジネスアティア、電子機器などを持参します。軽量でコンパクトな荷物を心がけましょう。海外出張の荷物で持って行って良かったものは、個人のニーズや出張の種類によって異なりますが、一般的に以下のアイテムが便利で役立つことが多いと思います。一つ一つチェックしておくと良いでしょう。
- 旅行用充電器およびアダプター: スマートフォン、ラップトップ、タブレットなどの電子デバイスを充電できるアダプターやコンセント変換器は必須です。現地の電源規格に合わせたものを持参しましょう。
- トラベルサイズのアイテム: 旅行サイズのシャンプーやコンディショナー、ボディウォッシュ、歯磨き粉などのトイレタリーアイテムは、手荷物に収まるサイズのものを持参すると便利です。
- 必要な薬品: 健康に関する薬品や処方箋薬は、現地で入手できない場合に備えて持参しましょう。薬の処方箋と一緒に持って行くことも大切です。
- 予備の衣類: 出張中に洋服が汚れたり、予想外の天候の変化に備えて、予備の衣類を持参することが賢明です。
- ノートパソコンと関連機器: 仕事でノートパソコンを使用する場合、必要な機器(充電器、マウス、ヘッドセットなど)を忘れずに持って行きましょう。
- 重要な書類と証明書: パスポート、ビザ、航空券、予約確認書、出張スケジュール、ビジネスカードなどの重要な書類を整理し、コピーを持参し、デジタルコピーをクラウドストレージに保存しておきます。
- 通訳アプリやフレーズブック: 現地の言語が異なる場合、通訳アプリやフレーズブックをスマートフォンにダウンロードし、コミュニケーションをサポートします。
- 旅行保険の証書: 旅行保険に加入している場合、保険の証書や連絡先情報を持参し、緊急時の対応を確認します。
- バックアップの充電式バッテリー: 長時間のフライトや移動中に電子デバイスを充電できるバックアップの充電式バッテリーが便利です。
- 軽量の折りたたみバッグ: 出張先でのショッピングや土産物を持ち帰るために、軽量かつコンパクトな折りたたみバッグを持参することで、余分な荷物を運ぶのに役立ちます。
これらのアイテムは一般的に出張中に便利で、快適な滞在をサポートする役割を果たします。出張の性格や目的に合わせて、必要なアイテムを選んで持参しましょう。
10.予定の確認
出発前にフライトスケジュール、会議や予定の日程を確認し、アラームを設定します。
一通り準備ができたら、最後にもう一度、全体のスケジュールを確認して、イメージをしましょう。海外出張は行く前から始まっている、という意識を持ちましょう。あなたの海外出張が滞りなく進むように祈っております。